イマイチ話題になっていないこのApple SIMですが、どんなものなのか、いったい何が便利になるのか、ここで確認していきましょう。
そもそもApple SIMとは
そもそもは2014年の10月、iPad air2と同時に発表されたもので、Appleが提供するiPad用のSIMカードとして世界中で注目されたサービスでした。
当時日本は対象国ではありませんでしたが、発表された内容としては、
- Apple store でセルラー版iPadを購入した際には予めこのSIMカードが挿入されている
- アクティベーションの際、画面に複数のキャリアが表示され、それを選択していくことでそのまま提携しているキャリアと契約、1ヶ月などの短期契約で利用できる
というものでした。
これは普段は利用しないが、たまに利用することがあるという方や、長期契約を嫌う方に好評だっただけでなく、斬新だったのは海外での利用です。
というのも海外旅行に行った際、現地のキャリア契約をこのApple SIMでそのまま行えることによって、高額なローミング費用を払う必要もなく、面倒な現地でのショップ手続きもなく、手元のiPadで現地キャリアとの短期契約が結べるようになっていたのです。海外旅行の多い人には願ってもないサービスですよね。
グローバルにビジネスを展開しているAppleの規模を活かしたサービスと言えます。
2014年当時は日本に広がってくることで、キャリアのショップでiPadを買うのではなく、iPadを買ってキャリアを選ぶ、時代がくることで通信料金の値下げも進むのでは、と期待する声も多かったのが印象的に残っています。
実際に日本で始まったApple SIMのサービス仕様
実はなんとも中途半端な状態でサービスは始まっています。
(2015年11月25日時点の)サービス仕様を確認していくと、
- 対象機種はiPad Pro、iPad Air2、iPad mini4、iPad mini3、でどれもその中でのSIMフリー版Wi-Fi+セルラーモデルが対象となります。
- Apple StoreでApple SIM自体を648円にて購入することができ、他国でのケース同様、iPad上からキャリアの契約を結ぶことができます。
- 日本国内で選べるキャリアはKDDIだけ(1Gあたり1500円)
という仕様で、なんとも気になるのが、そもそも利用者の少ないSIMフリー版iPadでのみ利用でき、かつ選べるキャリアはKDDIのみ、というあまり対象となるユーザー数や自由さの少ない状態でのスタートになっています。
iPadを買うことでキャリアを自由に選ぶ、という当初の期待からは大きく外れてると言えますね。今後に期待したいところです。
現時点で得をするのは?
とは言っても現時点(2015年11月25日時点)でも便利に使えるシーンはあります。
現時点で大きく得をするケースとしましては、定期的に海外へ行く方、海外から日本に来る方となるかと思います。
日本から海外に行った場合、国際ローミングとしてではなく、現地契約として端末から手続きし通信が出来る、というメリットがありますし、
逆に海外からの観光客などでも、Apple SIMが刺さったiPadを持ってくれば、すぐにau網を使って高額なローミング費用を払うことなくデータ通信が行えることとなります。
最後に
いかがでしょうか。現時点では限定的に効果を発揮する程度のものではありますが、海外旅行の多い方などにはローミング通信費用は大きな問題。是非チェックしてみて下さい。
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